通販等で届いた荷物に対する不満はありますか?WEBアンケートで調査!
緩衝材は配送には欠かせないアイテムですが、興味を持っている人のなかには通販等で届いた荷物に対して、おもに梱包・包装といった点に関する不満を抱いたことがある人もいることでしょう。そこで当サイトではWEBアンケート調査を行ったので、その結果を見ていきながら、緩衝材の必要性を改めて確認しましょう。
第1位は「箱が大きすぎる」でした。届いた品物に対して箱が大きすぎるという風に感じた経験は、誰しも一度はあると思います。そうした場合、的確な梱包がされていないと品物が駄目になってしまうことも考えられるため、よい緩衝材を使うことは必須になってくるといえるでしょう。
第2位は「梱包が過剰すぎる」でした。品物に傷などを付けたくないという気持ちから必要以上に梱包を大げさにしてしまうのは分からなくもないですが、過剰な梱包は逆効果になってしまう場合もあります。優れた梱包材を選べば過剰になることなく最適な形で梱包できるはずなので、梱包材選びはそういった意味でも大事です。
第3位は「梱包が汚い」でした。品物の状態自体はよかったとしても、梱包が汚いと受け取る側の気分はあまりよくないものになってしまいます。そうなる理由として、梱包しづらい緩衝材を使っているということが考えられるため、それを避けるには梱包が楽な品質のよい緩衝材を見定められるようにならなければいけません。
以上がアンケートの結果となります。いずれにしても、顧客満足度を下げないためには「梱包にこだわる」「適した緩衝材を使う」ことが大切だと分かりました。
ここからは、梱包物に合う緩衝材が一体どのようなものなのか、種類をチェックしていきましょう。
緩衝材の種類
個人から企業まで、あらゆる場面で利用されている緩衝材ですが、非常に多くの種類が発売されています。ここでは緩衝材の種類ごとの特徴をご紹介していくので、自社で求めている緩衝材がどのような種類であるのかを確認してみてください。
気泡緩衝材
気泡緩衝材は一般家庭でも手に入れやすい、いわゆる「プチプチ」と呼ばれている緩衝材で、メーカーによって「エアーパッキン」「エアーキャップ」などさまざまな名前で販売されています。おもに2層構造と3層構造のものが販売されており、ひと粒ずつのサイズも製品によってさまざまです。
粒の強度が低いものは軽量物の梱包に、粒の強度が高めのものは食品や機械部品の梱包に、さらに高いものは家電製品の梱包などに適しています。透明で中が見えるという特性もあるため、中身を確認できる状態で梱包したいという際にも最適です。そんな気泡緩衝材を販売している代表的なメーカーとして、「酒井化学工業株式会社」「川上産業株式会社」「株式会社JSP」「株式会社和泉」が挙げられます。
発泡緩衝材
発泡緩衝材は、内部に気泡を持たせたポリエチレンをシート状にしたもので、発泡スチロールを薄くしたような見た目が特徴です。軽く柔らかい素材で撥水性や防水性、防湿性に優れており、断熱性や保温性もあるのでさまざまな用途に使用することができます。
また各メーカーごとにさまざまな厚みの発泡緩衝材を販売しており、薄いものでは0.5mm、厚いものでは8mmや10mmのものもあります。薄いタイプはガラス製品や陶器、家電や精密機器などの梱包に適しており、緩衝目的だけでなく農業の分野で保温材として、建築分野では断熱材として使われるケースもあります。発泡緩衝材を発売している代表的なメーカーとして「酒井化学工業株式会社」「株式会社JSP」「積水化成品工業」などが挙げられます。
エアークッション
エアークッションはプラスチックフィルムやビニールなどの中に空気を入れ、クッションのような形状になっている緩衝材のことを指します。独立しているものやいくつかが繋がっているものなど、さまざまな形状や大きさが各メーカーから発売されてます。
厚みがあり大きいという特性上ものを包んで緩衝するのではなく箱の隙間を埋めるのに向いており、不要になった際には空気を抜いてコンパクトにしてから処分できるため扱いやすい緩衝材でもあります。エアークッションを販売している代表的なメーカーとして「株式会社アスカ」「アスウィル」「司化成工業株式会社」などが挙げられます。
バラ緩衝材
バラ緩衝材は、コーンスターチやポリエチレンなどを原料として作られた繭のような形状の緩衝材のことを指します。形状は楕円形の繭型が主流ですが、ほかにも丸型や歯車型などのさまざまな種類が各メーカーから販売されています。
ひとつひとつが小さく軽いのが特徴で、エアークッションのように隙間を埋める目的で使用されます。エアークッションよりも複雑な形状のものの隙間を埋めるのに向いており、大きな隙間を埋める場合にはビニール袋にまとめて入れるのが一般的です。バラ緩衝材を発売している代表的なメーカーとして「川上産業株式会社」「もりや産業」「ストロパックジャパン株式会社」などが挙げられます。
ポイント
- ・気泡緩衝材はいわゆる「プチプチ」「エアーキャップ」
- ・発泡緩衝材はいわゆる「エアークッション」
緩衝材メーカーの選び方
緩衝材を販売するメーカーは数多くあるため、どのメーカーを選ぶべきかわからないという方もいるのではないでしょうか。そんな方のために、ここでは緩衝材メーカーを選ぶ際にチェックしたいポイントをご紹介します。
梱包したい商品・資材に合う形状か
緩衝材メーカーによって販売している緩衝材の種類が異なるため、まずは梱包したい商品や資材に合う形状の緩衝材を取り扱っているメーカーであるかどうかをチェックしましょう。大型の電化製品や家具などの梱包には、強度があり固定しやすい発泡スチロールやプラスチックのものがおすすめです。
また小型の家電製品や食器など壊れやすい商品を梱包する際には気泡緩衝材などで包んだうえで、エアークッションなどで箱の隙間を埋めると安心です。衣類やバッグなど衝撃に強いものを梱包する場合は、配送時の雨水や湿気から守るために発泡緩衝材などを使用するといいでしょう。
このように梱包したい商品や資材に合わせて緩衝材を選ぶ必要があるため、はじめに緩衝材の用途をはっきりとさせておくのがおすすめです。多くの緩衝材メーカーは複数の種類の緩衝材を扱っているので、梱包する予定のものを明確にしたうえで、すべての商品や資材に対応できるような緩衝材メーカーを利用しましょう。
環境に配慮された材料を使っているか
緩衝材はその形状や種類がさまざまですが、多くの製品は素材がプラスチック製となっています。昨今ではSDGsの推進などにより脱プラスチックや環境に配慮されたプラスチックが注目されていることからも、できればエコな緩衝材を選択したいというk企業担当者の方もいるでしょう。そんな方は、再生プラスチックを材料に使用している緩衝材メーカーを利用しましょう。再生プラスチックは既存のプラスチック製品から作られるため、新たに石油を使用する必要がなく環境に優しい材料といえます。
予算に合う価格帯か
多くの緩衝材を頻繁に利用するのなら、予算に合う価格帯であるかもチェックしたいポイントです。ただし安さだけで決めてしまうと性能が低く、十分な緩衝性が得られない可能性もあるため価格と性能の両方に注目して緩衝材メーカーを選びましょう。価格については各メーカーのカタログや通販サイトなどで確認することができるので、事前に確認したうえで予算に適した価格帯の緩衝材を取り扱っているメーカーを利用してください。
問い合わせなどの対応スピードがはやいか
緩衝材メーカーを選ぶ際には、問い合わせなどの対応スピードもチェックしましょう。緊急で利用したい場合などに対応が遅いメーカーだと、希望に合わせて利用できない可能性があるからです。まずは気になるメーカーに問い合わせをして、そのスピードや対応の丁寧さなどを確認し、長く付き合って行けそうな対応をしてくれる緩衝材メーカーを見つけてください。
ポイント
- ・用途に合った緩衝材を販売しているメーカーを選ぼう
- ・使用されている材料や価格などもチェックしよう
【気泡緩衝材】特徴とおすすめの使い方
緩衝材のなかでも一般的に知られている、「プチプチ」や「エアーキャップ」と呼ばれる気泡緩衝材にはさまざまな特徴があります。ここでは気泡緩衝材のより詳しい特徴や、おすすめの使い方をご紹介するのでぜひチェックしてみてください。
販売形式は主に3種類!【シート・平袋・ロールタイプ】
気泡緩衝材の販売形式はおもに「シート」「平袋」「ロールタイプ」という3種類に分かれており、それぞれ利用しやすい用途が変わります。シートタイプは規定のサイズにあらかじめカットされているものを指し、陶器や食器、プラスチック製やガラス製の割れやすいものなどを梱包するのに向いています。
平袋タイプは袋状に加工されているものを指し、小物や小さな部品、アクセサリー、酒類や飲料などの梱包に使用されることが多いです。ロールタイプはシートタイプと用途は変わりませんが、カットされておらずロールのまま販売されているため大量に使用したい場合や、自由なサイズにカットして使用したい場合に適しているのが特徴です。
梱包したいものの大きさが一定の場合や特定の商品・資材である場合はあらかじめ大きさや形が決まっているシートタイプや平袋タイプを、梱包したいものがつねに変わる場合や大量に使用する場合はロールタイプを選ぶのがおすすめです。
強度が変わる「2層」と「3層」の違い
気泡緩衝材は「2層」または「3層」のものが使われていることが非常に多く、この違いによっても特徴や用途が異なります。まず2層タイプは平らなポリエチレンシートのうえに、気泡面のあるポリエチレンシートを重ねたものを指し、片面に気泡の突起があるのが特徴です。
一般的に「プチプチ」や「エアーキャップ」と呼ばれているのはこのタイプで、柔らかくしなやかで軽いため幅広い用途に利用できます。また価格も抑えめなので、大量に使用する場合や手軽に使用したい場合には2層タイプが向いているでしょう。
それに対して3層タイプは、2層タイプの気泡側にさらに平らなポリエチレンシートを重ねているタイプで、突起が表面に出ていないのが特徴です。2層タイプよりも強度が増し、繰り返し利用したり重量物を梱包したりする場合に向いています。また表面が平らであるため、裏表を気にせずに使用できるというのもポイントです。
粒のサイズによって包装に適したものが変わる
形状や層のほかに、気泡緩衝材には粒のサイズによる違いもあります。もっとも小粒なものは直径7mm、高さが2.5mmで、粒が小さいため全体が柔らかくしなやかなのが特徴です。軽量なものの梱包やカバンなどの衝撃に強いものの梱包、またホコリよけなどに適しており、菓子の中敷きなどとして使われていることも多いです。
一般的に利用されている気泡緩衝材は粒の直径が10mm、高さが3.5mmのもので、軽量なものから、ある程度重量のあるものまで幅広く使用できるのが特徴です。割れ物や傷つきやすいもの、小物などの梱包はもちろん、梱包の隙間を埋める用途としても使いやすいでしょう。
一番大きな粒の気泡緩衝材は粒の直径が32mm、高さが13mmであり、クッション性が高いのが特徴です。とくに3層タイプになっているものは強度が高いため、大型の家具や家電といった重量のあるものの梱包に適しています。
ポイント
- ・気泡緩衝材は形状や層、粒の大きさによって適した用途がある
- ・大量に使う場合はロールタイプで買うのがお得
【発泡緩衝材】特徴とおすすめの使い方
発泡緩衝材はポリエチレン樹脂を発泡させてシート状に加工した緩衝材のことで、独立気泡と呼ばれる気泡状態で、きめ細かく柔軟性のある感触が特徴です。発泡ポリエチレンシートと呼ばれることも多い発泡緩衝材ですが、その詳細な特徴やおすすめの使い方などをご紹介します。
柔軟性・撥水性などの面で高機能
発泡緩衝材はポリエチレンと独立気泡の特性を両方持っていることから、性能面で優れているという特徴があります。まず薄く加工されている発泡緩衝材は柔軟性が高く、梱包する対象の形状に合わて変形することができるため、きれいに包むことができます。
もちろん緩衝性も高く独立気泡がエアクッションとしての働きをしてくれるので、割れやすいものを梱包するのにも向いています。さらに発泡緩衝材は多くの空気を含む緩衝材でもあり、非常に軽いという特徴もあります。そのため運搬や梱包時にも負担が少なく、扱いやすいためガラス製品や陶器、小型の家電、精密機器の梱包など幅広い場面で活躍してくれるでしょう。
また各メーカーからさまざまな厚みのものが発売されているのも発泡緩衝材の特徴で、薄いものは0.5mm~、厚いものは10mm程度のものまであります。多くの場合はロール状で販売されているため、必要なサイズにカットして使用するのが一般的です。
梱包以外の分野でも大活躍
発泡緩衝材は梱包以外の分野でも活躍している緩衝材でもあります。内部に水が染み込まない構造であることから、撥水性や防水性、防湿性もあります。そのため梱包するものを水や湿気から守りたいときにも向いています。
さらに断熱性や保温性が高く、わたしたちの身の回りのものでは保温バッグやレジャーシート、床用保温シートなどに使われています。また農業の分野においてはビニールハウスや露地栽培の保温材として、育苗用の保温カバーなどに使用されています。
そして建築分野においても床下や壁内の防湿・防水断熱材として使われているケースもあり、梱包に限らず広い分野でさまざまな目的・用途として活用されているのが発泡緩衝材です。
厚さによって梱包に適したものが変わる
発泡緩衝材はさまざまな厚さのものがあるため、厚さごとにどのような梱包に向いているのかが異なります。たとえば薄いものは柔らかく形状を自由に変えたり簡単にカットできたりするので、細かいものや陶器やガラス製品など繊細で壊れやすいものの梱包に向いています。また家具やガラス表面の保護として使用されたり、食器同士を重ねる際に間に挟み込んだりして使用されることもあります。
また薄いものは袋状に加工されているケースも多く、小さなアクセサリーや精密機器などの梱包にも利用されることが多いでしょう。そして厚みのあるものは段ボールなどの底にクッション材として使用することもでき、箱にかかる衝撃を吸収してくれます。
ポイント
- ・精密機器などの梱包におすすめ
- ・梱包としてだけでなく保温シートなど幅広い分野で活躍
環境にやさしい緩衝材とは?SDGsへの取り組みを紹介
近年日本を含めて世界各国で注目されているSDGsへの取り組みですが、なかでも海洋プラスチックごみは大きな問題として取り上げられています。このような問題を解決するために自然分解されるプラスチックやバイオマスを原料に作られたプラスチックが注目を集めています。ここでは企業として取り組むべきプラスチック問題や、環境にやさしい緩衝材についてご紹介します。
企業として取り組むべきプラスチック問題
海洋汚染の大きな原因のひとつがプラスチックであり、また地球温暖化にもプラスチックが大きな影響を与えるとされています。企業はこれらの問題に向き合うことで社会に貢献できるだけでなく、社会をより豊かにできる可能性があるといえるでしょう。
近年では社会的に「EGS投資」への注目が集まっています。これは環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視、選別して行う投資のことで、評価の高い企業は社会的意義や成長の持続性などのさまざまな面で優れた企業特性を持つと判断されます。
投資する側は、このような環境問題に取り組む姿勢がある企業に投資することで、環境や社会問題、企業の不祥事などに対するリスクが少なく長期的に安定した投資リターンを得られる可能性が高いというメリットがあります。またこのような企業に投資することは、企業が取り組む問題を支援していることにもなり、間接的に社会貢献を行っていることにもつながるでしょう。
そして企業側は投資をしてもらうことで、環境問題の解決に繋がる新しい商品やサービスの開発に力を入れることができ、さらに社会貢献ができるというよいサイクルが生まれるのです。このように、企業にとっても投資する側にとってもプラスチック問題に取り組むことにはさまざまなメリットがあり、これから先企業として成長するためにも注目されていくためにも対応していくべきものであるといえるでしょう。
注目の原料「バイオマスプラスチック」
プラスチック問題を解消するために注目を集めているのが「バイオマスプラスチック」という材料です。バイオマスとは動植物などから生まれた生物由来資源の総称で、具体的には農林水産物、稲わら、もみ殻、食品廃棄物、家畜排泄物、木くずなどです。
そんなバイオマスは成長過程にて大気中の二酸化炭素を固定するという性質を持っています。そのためバイオマスを生産し続けている限りは、バイオマスプラスチックを焼却しても排出される二酸化炭素はもともと原料のバイオマスが持っていた二酸化炭素であり、大気中の二酸化炭素が増加しないということになります。これまで焼却処理する際に排出されていた二酸化炭素を抑えられるため、環境問題によい影響をもたらしてくれるでしょう。
またバイオマスは石油や天然ガス、石炭のような枯渇性のある資源ではなく、植物由来の再生可能な資源であるため、枯渇を心配する必要もありません。そのため石油資源の使用削減に貢献することができるのです。
ちなみにバイオマスプラスチックには「バイオポリエチレン」「バイオポリプロペン」「バイオポリエチレンテレフタレート」などが挙げられます。緩衝材はプラスチック製品であることから、このような素材を使用した製品を取り扱っている企業が、社会貢献や環境配慮への関心が高いと判断できるため、これからも多くの方に選ばれ続ける可能性が高いでしょう。
バイオマスプラスチック原料の緩衝材の効果
バイオマスプラスチックを原料とした緩衝材の効果として、石油資源の節約、燃焼時のCO2排出量削減という効果があります。また品質については各メーカーごとに異なりますが、従来の製品と同等の品質を保持しているメーカーもあり、これまで通りに使用することができるでしょう。バイオマスプラスチックを材料とした製品については「バイオマスマーク」を取得している企業も多いので、それを基準に製品選びをしてみてください。
ポイント
- ・企業はプラスチック問題に向き合うことが成長や評価につながる
- ・バイオマスプラスチックを材料とした緩衝材で環境問題への取り組みを
自社にぴったりの緩衝材でムダのない梱包を実現しよう!
緩衝材は各メーカーからさまざまな種類が販売されており、ひとつひとつに適した用途があります。まずは緩衝材の用途を明確にしたうえで、最適な緩衝材を提供している緩衝材メーカーを見つけてください。そしてムダのない梱包を実現させ、コストの最適化や手間の削減などにつなげていきましょう。